形状記憶加工とは?レースカーテンには必要か! 形態安定のカーテンは洗濯していいの?

インダストリアルなカーテンの画像

形状記憶加工は、カーテンに施される特殊な加工技術で、カーテンの元の形を保つ効果があります。これは、カーテンを装着した際、シワが付きにくく、いつも美しいドレープを保つことができるため、見た目だけでなくメンテナンスにも優れています。家庭用カーテンを選ぶ際、この形状記憶加工は非常に重要なポイントとなります。特にレースカーテンにおいては、その軽やかな素材ゆえシワが目立ちやすいですが、形状記憶加工を施すことで、シワを軽減し美しい見た目を維持できます。

形状記憶加工と似た言葉で「形態安定加工」という言葉も耳にすることが多いでしょう。形態安定加工もカーテンを吊るした際のドレープの美しさを保つためのものは共通しています。両者は似ていますが、加工の方法が少し異なります。

お洗濯に関しても形状記憶加工も形態安定加工も通常の洗濯方法で問題ありません。但し加工の方法が異なる為加工された状態の維持される期間に違いがあります。

形状記憶加工の基本とは

    形状記憶加工とは、カーテンの布地に熱を加えて、特定の形状を記憶させる技術です。この加工により、カーテンは一度整えられた形を長期間にわたって保持できるようになります。特にドレープ(波打った形)を保つために用いられ、見た目が美しく、整然とした印象を与えます。家庭用のカーテンでは、洗濯後も形が崩れず、そのまま吊るすだけで元の美しい形状を取り戻すことができる点が大きな魅力です。「形状記憶」と「形態安定」の違いでは、形を保つことは同じですが、その加工方法の違いにより持続性やドレープ(波打った形)の形状に差があります。

形態安定と形状記憶の違い

    形態安定加工とは、プリーツ加工とも言われ、出来上がったカーテンにスチームアイロンをかける要領で蒸気(熱)をあて、ポリエステルの冷ますと硬くなる熱可塑性を利用して任意の形状に安定させる加工のことで、これにより型くずれや裾の広がりを抑え、美しいドレープ性が持続するようになります。 ジャストカーテンのプリーツ加工はこちらを採用しています。

    形状記憶加工とは、縫製前のカーテンを波型に整え、形態安定加工と同じくポリエステルの熱可逆性を利用し真空窯に入れて高熱処理をほどこすことで実現しています。お洗濯をくり返しても半永久的に効果が持続します。しかし専用の真空窯に入れて時間を掛けて加工するために加工コストが掛かることと、釜の容量の都合上製作出来るサイズに限りがあり、強固な形態安定を掛けるため、2倍ヒダ程度の型で加工する必要があるなど注意点がありますが、生地が厚く硬めのカーテンには推奨されることの多い加工となっています。

形態安定加工と形状記憶加工の特徴と効果

    形態安定加工の特徴は、縫製品の大きな幅のカーテンや、1.5倍ヒダやフラット(※条件あり)など、ヒダ倍率を抑えた縫製品や広幅の製品にも対応出来ます。効果としては美しいプリーツを保つことが出来ますがその反面洗濯を繰り返すと徐々に形態安定が取れてしまい形状記憶加工より持続性に劣ります。またアイロンをかけるような加工なので、カーテンの裾はハッキリしたプリーツ状になる場合がほとんどです。

    形状記憶加工の特徴は、専用の型紙に沿って加工を施すため柔らかな曲線を描くドレープが生地に記憶されます。その為、お洗濯をくり返しても半永久的に効果が持続することが特徴です。美しい形を長期間維持でき洗濯後も簡単にシワが取れるため、アイロン掛けの手間を省けるなどの効果があります。

    カーテンの画像

レースカーテンに形状記憶加工は必要か

    レースカーテンは、その軽やかで透明感のある素材が美しいインテリアアイテムです。しかし、レースカーテンを使用する際に悩みの一つとなるのがシワです。形状記憶加工が施されているかどうかで、見た目やメンテナンスのしやすさが大きく変わります。以下では、形状記憶のないレースカーテンと形状記憶加工されたレースカーテンの違いについて詳しく説明します。

形状記憶のないレースカーテンの見た目

    形状記憶のないレースカーテンは、軽やかで柔らかい素材によって美しいドレープを作り出しますが、その反面、シワや折り目がつきやすいというデメリットがあります。吊るしているうちに重力の影響でシワが取れることもありますが、見栄えが劣る場合も少なくありません。また、洗濯後にシワが残るため、アイロンが必要になることが多いです。形状記憶のないレースカーテンは、美しさを保つために手間暇がかかりやすいことが特徴です。

    レースカーテンの画像

形状記憶加工されたレースカーテンの利点

    一方で、形状記憶加工が施されたレースカーテンには多くの利点があります。その最大の特徴は、シワが付きにくく、吊るしたときに美しいドレープが自然に形成される点です。この加工により、メンテナンスが容易になり、洗濯後もアイロンが不要でカーテンが元の形を維持します。また、形状記憶加工されたカーテンは、通気性や光の透過性はそのままに、美しさと機能性を兼ね備えています。これにより、インテリアとしての質を一層引き立てることができます。

    レースカーテンの画像

洗濯と形状記憶加工

    形状記憶加工が施されたカーテンは、その美しいドレープとシワの付きにくさが特徴ですが、正しい洗濯とメンテナンスを行うことでその効果を最大限に引き出すことができます。以下に形状記憶加工カーテンの洗濯方法とメンテナンスポイントについて詳しく説明します。

形状記憶加工カーテンの洗濯方法

    形状記憶加工カーテンは、通常のカーテンと同様に家庭で洗濯が可能ですが、いくつかのポイントを押さえることで形状記憶の効果を維持することができます。まず、洗濯機に入れる前には必ずホコリやゴミを取り除き、できればネットに入れて洗濯することをお勧めします。洗濯機の設定は「弱」か「デリケート洗い」を選び、洗剤もなるべく中性洗剤を使用すると良いでしょう。また、洗濯後はすぐに取り出して軽く振りさばき、吊るして干すことで、シワが付きにくくなります。

    コインランドリーの画像

形状記憶加工のメンテナンスポイント

    形状記憶加工カーテンの効果を長持ちさせるためには、日常のメンテナンスも重要です。まず、カーテンを定期的に開閉することで、風通しを良くしホコリが溜まりにくくします。洗濯後はすぐに取り出して軽く振りさばき、吊るして干すことで、シワが付きにくくなります。アイロンはほとんど必要ありませんが、もしご使用の際は、ごく低温 (110℃以 下)で一か所に長く掛けない様にしてください。熱加工なので加工が取れる恐れがあります。クリーニング店に出される場合も注意が必要です。定期的なメンテナンスを行うことで、形状記憶加工カーテンの美しさと機能性を長く楽しむことができます。

オーダーカーテンでの形状記憶加工の選び方

    カーテン選びは、部屋の雰囲気を大きく左右する大切な要素の一つです。オーダーカーテンを選ぶ際には、形状記憶加工を検討することが重要です。形状記憶加工により、美しいドレープを保つだけでなく、シワがつきにくく、メンテナンスが容易になります。以下に、オーダーカーテンと既製カーテンの違い、形状記憶加工のオプションとその価格、リネンカーテンに形状記憶が必要かについて詳しく説明します。

オーダーカーテンと既製カーテンの違い

    オーダーカーテンと既製カーテンの最大の違いは、サイズやデザインの自由度にあります。オーダーカーテンは、窓のサイズやインテリアにぴったりフィットするように制作されるため、既製品にはない特別感とフィット感が得られます。一方、既製カーテンは即購入でき、価格も比較的リーズナブルですが、サイズやデザインに制約があります。また、オーダーカーテンでは形状記憶加工を追加するオプションも選べるため、機能性を高めることができます。

形状記憶加工のオプションとその価格

    オーダーカーテンを選ぶ際、形状記憶加工のオプションを追加することができます。この加工はカーテンの生地に特殊な処理を施し、シワが付きにくく、美しいドレープを保つ効果があります。形状記憶加工の価格は、カーテンの素材やサイズによりますが、通常はオプションとして追加され、少し価格が上がることが一般的です。具体的な価格は店舗やメーカーによりますが、その価値は十分にあると言えるでしょう。

リネンカーテンに形状記憶は必要か

    リネンカーテンはその自然な風合いと通気性が特徴で、特にナチュラルなインテリアに人気です。しかし、リネン素材はシワが付きやすいため、本来であれば形状記憶加工を施すと良いのですがポリエルテルと違って熱による可逆性が無い為加工が出来ません。形状記憶加工をしなくともそのしわはリネン独特の風合いとしてお楽しみください。

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